様々な、噂や伝説のある、歴史的友愛団体「フリーメイスン」(正しくはメンバー個人を指すのが「フリーメイスン」、団体は「フリーメイスンリー」または「Free and Accepted Masons」)。
その日本の中心組織である「日本グランドロッジ」のある、東京メソニックセンター。東京タワーの隣にあるこの施設は通常会員以外は立ち入りができません。
しかし、今回日本グランドロッジがオープンハウスを開催。公式サイトで参加者の募集があり、応募し参加することが出来ました。
ステンドグラスのあるエントランスで受付。正式な参加者であることを確認するため、身分証明書を提示して入館。
B2Fにあるロッジの入口には様々なフリーメイスンにまつわる品々が展示されています。
時間になり、「ブルーロッジ」へ入室。ここは、フリーメイスンの儀式や会合などを行う場所になります。
ここで、現在のグランドマスターからの挨拶、広報担当によるフリーメイスンについての説明、パストグランドマスター(過去のグランドマスター経験者)から「フリーメイスンとしての生き方」といった講義などを聞きました。
ロッジ内にある様々なものは、儀式の中で何らかの意味を持っています。しかし、その意味がどのようなものかというのは、メイスンだけの秘密となっています。秘密組織と言われる由縁は、この「儀式における秘密」が存在するためで、組織そのものは秘密ではなく、ほとんどが一般開放されているとのこと(それ故今回のオープンハウスも、写真撮影は禁止されること無く、またSNSへの掲載も全く問題ないとのこと)。
フリーメイスンへの入会にはメンバー2名からの推薦や、ロッジメンバー全会一致の承認などが必要で、また入会後に第3階級(いわゆる正会員のようなもの)になるまでの間に、学ぶべき秘密など越えなければならないハードルが多く、そのために現在日本のメンバーは2000人程度まで減少しているとのこと。
今年就任したグランドマスターの意向で今年から開催されるようになった、このオープンハウスも、その一般開放を少しでも広げようという考えがあるようです(とはいえ、フリーメイスンは一切勧誘をしてはならないそうなので、あまりこのオープンハウスも大々的には告知されていないようです)。
元々、フリーメイスンには興味があったので、事前にある程度は調べていましたが、それでも知らなかったことが色々ありました。例えば、今回のオープンハウスの主催は「日本グランドロッジ」ですが、ここは直接メンバーになることはできません。あくまでも日本のロッジ(15箇所)を取りまとめるロッジということなので、もしメンバーになる場合は15のロッジ(「マザーロッジ」と言うそうです)のいずれかに入会するという形になります。
そしてこの「ブルーロッジ」は、日本グランドロッジの拠点であると同時に、都内4ロッジが例会や儀式の際に使用しているのだそうです。
(都内以外は、独自にロッジを持っている)
ブルーロッジを360度撮影してみました。
その後は、施設内の見学ツアー
ブルーロッジの隣に、「スコティッシュ・ライト」というフリーメイソンの上位階級のための儀式場があります。マークは双頭の鷲。
スコティッシュライトは、日本グランドロッジの管轄外で、米国の管轄とのこと。
写真ではよく視えませんが、天井には「REASON」「CHARITY」「NATURE」などのいくつかのワードが点灯するようになっています。これも儀式の中でなにかしらの意味を持つ秘密のひとつとのこと。
こちらもパノラマで。
続いて2Fにある応接室へ。
この東京メソニックセンターの建物は、旧水交社ビルという建物を建て替えて造られていますが、戦中、当時の応接室には山本五十六元帥の遺骨が国葬前に安置されていました。そんな歴史的な部屋だったため、改築の際、この応接室はそっくり同じに造られ、暖炉とシャンデリアについては旧ビルのものをそのまま使用されているとのこと。
最後にグランドマスターの執務室を見学。
過去のグランドマスターの肖像写真や、
日本グランドロッジのエンブレムなどが飾ってありました。
日本グランドロッジのオープンハウスは、不定期に開催されています。告知は公式WEBサイトで行われますが、募集人数が少ないので、興味のある方は細かくチェックしましょう。