今回は週末限定で開催されている『黒部峡谷パノラマ展望ツアー』に参加しました。
(ツアーチラシ)
黒部峡谷鉄道宇奈月駅で受付を行い、指定電車でまずは欅平駅までの1時間20分のトロッコ列車旅。
黒部川は前日までの大雨の影響でかなり濁り、水量も多いようです。トンネルの中もところどころ漏水があり、時には放水状態で結構濡れてしまう場所も。そしてトンネル内はかなり気温が寒く、長袖持っていくべきだったとちょっと後悔(何とか耐えられる感じではありましたが)。
黒部峡谷鉄道は今でこそ観光目的で一般旅客も多く乗っていますが元々は関西電力のダム建設、その後もメンテナンスなどの作業用に敷かれた鉄道です。なので、一般客が乗れない作業員専用列車が走っていたり、観光客用列車にも作業員用車両が連結されていたり、途中駅の殆どは一般客が降りられないなど、通常の鉄道にはない独特な環境を楽しめます。
関係者専用「猫又駅」(鼠返しのような絶壁があり、猫もまた帰ることに由来しているそうです)での、反対列車待ち合わせ停車。
黒部峡谷鉄道の終点欅平駅に到着。一般観光客が向かう改札とは逆方向に向かい、関西電力のガイドさんと合流。ここから先はヘルメットの装着が必須です。
欅平駅よりも先にまだ続く線路に向かうため、専用列車に乗車。トンネル内をゆっくり走行&スイッチバックを行い、堅坑エレベーター前で下車。
エレベータで200メートル上昇。エレベータはオーチス社製。初代巻き上げモーターは日本オーチス社の工場に保管展示されているそうです(産業技術史データベースに掲載されていました)。上部トンネルを徒歩で出口広場へ向かいます。
出口広場の手前にすごい急坂があるのですが、エレベータから続く線路はこの急坂の上まで続いています。現在は使われていませんが、昔はここまできた貨車をウインチで出口広場まで引き上げていたそうです。こんな急坂のレールは、ビッグサンダーマウンテンなどのジェットコースターでしか見たことがないレベルです。
出口広場で荷物を減らし、ここからは崖っぷちの木道や急な斜面に設置された仮設階段、狭い坂道などを登り、パノラマ展望台まで15分のハイキング。
たどり着いた先はなかなかの絶景でした。ちょっと雲が多いのが残念ですが。
しばらく景色を堪能したら、出口広場まで下山、エレベータ乗り場まで戻ります。
上部トンネルは、この先黒四ダム方面まで線路が伸びています。黒部峡谷鉄道やその先の専用鉄道は架線がありますが、上部トンネルの線路には架線がなく、ここではバッテリー牽引車が使われます。
来年度から、このトンネルを経由する新観光ルート「黒部宇奈月キャニオンルート」が開通予定(今まではイベントとして抽選に当たった人だけが利用できた)。これにより黒部ダムに行くためのルートが、これまで立山黒部アルペンルートで室堂もしくは立山から向かう方法に加え、宇奈月から向かうルートが誕生することになります。こちらもいつか利用してみたいですね。
エレベータを降り、欅平駅に戻る専用列車。出発前に牽引車両の中を見せてもらえました。
運転席は横向きで左右の窓をそれぞれ見ながら運転するようになっています。客車は小さいながらもしっかり。
今回のツアーでは、左下の欅平駅ホーム先端から、右上(たぶんこのあたり)の展望台までの行程でした。
なかなかワクワクするルートで楽しかったです。
欅平駅周辺を少し散策してから、帰りの列車(山を下る上り列車)で宇奈月へ。
途中すれ違う工事現場の方々も、列車に向かって手を振ってくれたりするので、まるでアトラクションのような列車旅ですね。
宇奈月温泉に戻り温泉街を少し散策。
宇奈月神社に参拝。
事前情報では御朱印は隣の「セレナ」で配布とのことでしたが、今はセルフサービスになっていました(300円は賽銭箱へ)。
想影橋のたもとにある想影展望台は独特な形。まるでジェットコースターのレールのよう。ただこの展望台は閉鎖されていました。
本日の宿は、黒部・宇奈月温泉やまのは。比較的新しいホテルなので内装もきれいで、食事のバイキングももりだくさんでした。
yamanoha.orixhotelsandresorts.com
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