ねおあみ日記

アミューズメント施設や旅行に行った時の日記を掲載しています。今現在「日本で一番、自腹で沢山の種類の施設型VRアトラクションを体験している」と自負(プロフィール参照)。

『ワーナー ブラザース スタジオツアー東京』は、裏側が面白い

 としまえん跡地に2023年6月16日にオープンした『ワーナー ブラザース スタジオツアー東京』に行ってきました。既に開園から2ヶ月ほど経過しているので、既に行かれた方からの事前情報を色々調べてからの訪問です。

なお、予め記載しますと、私はUSJの『ウィザーディング・ワールド・オブ・ハリー・ポッター』エリアでの体験以外は、映画も小説も見たり読んだりしたことがありません。そういう人間の視点で見ていることをご承知おきください(あと、一応映画業界の人間でもあるのでそちらの視点も多いかと)。

正面口にてチケットチェックと、荷物検査を受けてエントランスへ。長大な3面スクリーンが目立つウェイティングエリアと、左右にショップ・レストラン。

特にショップエリアはかなり広く、造形もものすごく凝った作りになっており、ここだけでも一つの展示エリアと言えるレベルです。ツアー開始時刻の1時間前からエントランスには入館できるので、早めに来て(お土産自体は帰りに買うとしても)先にじっくり巡るのも良いですね。

今回、チケットは「デジタルガイド」と「公式ガイドブック」がセットになった「スタジオツアーパッケージ」(¥9,600)。公式ガイドブックは日本語版と英語版のどちらかを選べます(妻と一緒だったので、記念に1冊ずつにしました)。デジタルガイドでは各エリアごとに音声ガイドを聞くことができる他、各種インフォメーションや、エリアにまつわる特典映像も視聴できます。

 

17時になりツアー開始。各映画作品のポスターを3D化したモニュメントのある通路を抜け、プレシアターで注意事項など。メイシアターハリーポッターの概略説明を鑑賞(このシアター内は撮影禁止)。そして大広間への扉が開きツアーがスタート。

大広間のみ、ガイドスタッフ(TDLのキャスト、ナンジャタウンのナンジャリアンのような専用の名称があったのですが、忘れました)による、展示衣装やセットの開設があります。

 

さて、ここ『ワーナー ブラザース スタジオツアー東京』は、テーマパークではありません。映画「ハリポッター」シリーズをメインに、ワーナー ブラザース映画の撮影スタジオの裏側を見学する施設です。それ故USJのハリポタエリアでは「忠実に再現した世界の中に居る」ため絶対に見えないものが、このスタジオツアーにはあります。

裏側です。

豪華な大広間も、立派な宿舎もちょっと横にずれれば、ハリボテであることがはっきりわかります。ハリボテにも関わらず、正面から見るととてもそうとは感じさせない、精巧な映画美術セットの技を楽しめます(これについては後半部分に専門エリアがあります)。

あるセットの裏側にはこんなボックスが。「アニメーションコントロールシステム#2 ダンブルドアオフィス メモリーキャビネット フォークス」と書かれています。

表に回ると…

フォークス(不死鳥)の動きをコントロールしている装置が入っているようです。こういった部分も隠さずそのまま設置されています。

 

展示だけでなく、時々スタッフによる魔法講座などが行われることもあります(スケジュールなどは公表されていないようです)。今回は暗黒魔法から身を守る魔法講座。当然普通に終わらず、講座途中で本物の暗黒魔法使いからの襲撃があるというエンターテインメントになっています。出会えたらラッキー?

 

中盤、バックロットカフェで夕食。19時時点で注文レジは若干待ち列がありましたが、座席には充分な余裕がありました。注文すると番号札を渡され、テーブルの上に置くように言われます。この番号札は、テーブルの裏面に貼られたタグを読み取り、センターに位置情報を送るシステムになっています。これにより配膳スタッフが間違えずに料理を運んできてくれます(なので、手でずっともっていたり椅子の上に置いたりしないよう注意)。

 

バックロットカフェの先は屋外展示、そして有名なホグワーツ特急。このエリアには駅や旅をテーマにしたお土産物屋さんもあります。

後半に入ると、映画の裏方側の展示が増えてきます。様々な建造物や小道具の設計を行うコンストラクションチームエリアには、次のエリアに広がる魔法省の「作りかけ」モデルがあります。両方見比べるのも面白いです。

クリーチャーチームエリア。様々な怪物たちを生み出したチームの細かな技を見ることが出来ます。また長年のシリーズの間に、実物モデルが使われていたゴブリンが、CGに変わっていった比較の展示もありました。

サウンドエリア。足音収録のための様々な床や、音を出すための小道具の数々。このあたりは、昔調布の撮影所に行った時に同じような設備を観たことがあり、日本もハリウッドもあまり変わらないんだなぁという感覚でした。

 

最後にダイアゴン横丁セット、ホグワーツ城の巨大模型などを見学してツアー終了。

エントランスにある謝辞レリーフ

今回の所要時間はほぼ4時間ほど。でもかなり早足に近い感じでした。
今回借りたオーディオガイドも、メインガイドだけで約2分✗30箇所あり、さらにエリアに寄ってはサブガイドとして写真集や、2〜3分の映像コンテンツ(字幕なので、展示を見ながらという訳にはいかない)が多数収録されているので、全てをちゃんと視聴するにはこれだけで2時間ぐらい必要です。
メインガイドとともに施設をまず見て回り、ホグワーツ城模型まで来たらあらためて大広間出口まで戻り(この間は戻って良い)あらためて、じっくり細かく観覧、バックロットカフェ(または隣のバタービール屋)で一服しながら、サブガイド映像を視聴するというような方法が良さようです。このような形で見学すると7〜8時間くらいかかるのではないかと思います。

 

最初に述べたように、私は「ハリポッター」シリーズの作品についての知識はほとんどありませんが、それでも充分楽しめる施設でした。

 

おまけ

帰りの豊島園駅は、2線ともスタジオツアーラッピング車輌でした。通常の広告ラッピング車輌はせいぜい1〜2編成なのですが、現在このラッピング車輌は3編成あります。8輌編成で各駅列車運用がメインなので、池袋〜豊島園間を利用していると特によく見かけますね。