ねおあみ日記

アミューズメント施設や旅行に行った時の日記を掲載しています。今現在「日本で一番、自腹で沢山の種類の施設型VRアトラクションを体験している」と自負(プロフィール参照)。

猿島・第二海堡ツアー

 東京湾浦賀水道近くにある、明治末〜大正に東京湾の防衛のために埋め立てで作られた人工島、第一〜第三海堡。陸軍・海軍と所有者が移りつつ、第二次世界大戦まで使用された防衛拠点。現存する第一・第二海堡第三海堡は損傷と、航路安全のため完全撤去済み)のうち、第二海堡は2018年よりツアーに限定して、一般人の立ち入りが認められるようになりました。今回、この第二海堡と、自然島で海堡同様に防衛拠点だった猿島の双方を巡るツアーに参加しました。

 

 集合場所の三笠公園・三笠桟橋より、猿島行き船の行列を横目にチャーター船に乗船。10分ほどで猿島に到着。

ツアーガイドの案内で約1時間ほどの島内遺構巡り。兵舎や弾薬庫などを見学。

昨日の雨で新緑がかなり綺麗に映える空間です。ただ、本来ここは無人島ですがGWということもあり、どこも人だらけ。

島内で一番高い場所からは三崎港や東京方面が一望できます。雨が塵を落としてくれたので、空気が澄んでおり、遠くにスカイツリーも確認できました。

GWで満員の猿島渡船。

 

再度チャーター船に乗って、第二海堡へ向かいます。

 

第二海堡上陸

少々高波の中、大型船が行き交う浦賀水道を横断。実はツアー開始前に、「風と波の影響が微妙で、状況によっては第二海堡には上陸できないかもしれない」と言われていました(後で聞いた話では、これまで無事上陸できたツアーは全体の3割程度とのこと)。

少々心配しましたが無事に上陸できました。

まずは灯台のある右翼側から。この灯台は、明治時代の砲台跡の土台を流用して建てられたとのこと。

灯台の隣には、かつて砲台まで弾薬を運び上げるために作られた井戸の跡があります。現在は穴は完全に埋められてしまっていますが。

一度水没してしまった兵舎跡。現在はこの周りに堤防が築かれていて、これ以上は水没しないようになっています。

南側から灯台を見ると土台部分に「NO2」の文字。隣の砲台土台部分にはもうほとんど読めないですが「FORT」と描かれ「第二海堡」を意味しています。ただ、この文字がいつ描かれたのかは定かではないそうです。

第二海堡から真東の方向が富津港。その手前に第一海堡も見えます。第二海堡と第一海堡の間の海は比較的浅瀬が多いため、大型船は通行できません。

海堡の中央部分にあるのが防空指揮所。

特撮ドラマ『宇宙刑事ギャバン』で敵の本部として撮影に使用された場所です。また、この指揮所を含み、第二海堡猿島の至るところで撮影されたのが松田優作主演の映画『蘇える金狼』。まだ埋まる前の遺構での撮影シーンも数多くあり、当時の記録としても価値ある作品とのことです。

(ちなみに『鉄腕DASH』もDASH海岸企画で第二海堡に上陸していますw)

現在草に覆われてしまっている場所には27センチカノン砲がありました。ここから左翼側(右)、および北側(正面)には「海上災害防止センター」の訓練施設があります。この場所からもう少し北側に行くと、高台から施設を眺めることができます。船舶を模した施設や、コンビナート風の施設など、多種多様な形の施設があり、船舶などでの重油火災での消火訓練などが、実際に火を放って実施しているとのことです。まるでアトラクションやサバイバルゲームのアリーナのような様相で、面白い施設でしたが、この施設だけは撮影禁止でした。

センターの公式サイトに、実際の訓練風景写真がありましたので、興味のある方はご参照ください。

https://mdpc.or.jp/training/yokosuka.html

最後に、人や物資などを攻撃から守る「掩蔽壕」の入口を見学。もう殆ど埋まってしまっています。

 

海堡内では、当時どのような形で建造物があったかをARアプリで閲覧できるサービスが行われているのですが、ネット回線が不安定なためか、残念ながら利用することはできませんでした。オフラインで利用できればよいのですが難しそうですね。

 

第二海堡を後に

幸いにも天候に恵まれ、景色も良い最高の環境でツアーを楽しむことができました。

 

この第二海堡に上陸できるツアーは不定期に開催されています(海上災害防止センターの訓練が行われていない日から設定)。ツアーの実施予定や、第二海堡の紹介が公式サイトにありますので、興味のある方は御覧ください。

daini-kaiho.jp

 

 

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