石垣島の定番観光名所の一つ「石垣島鍾乳洞」。石垣港からバンナ公園に向かう途中にあります。
その通りから脇道に入る形になる入口に、案内看板もあります。
入場料は大人1100円(石垣島各地で割引券も入手できます)。
石垣島の地下に広がる巨大な鍾乳洞の一部を散策できます。
階段や狭い場所もあるため、歩行が困難な方は立ち入ることができませんが、観光地としてちゃんと整備されており、安心して順路通りに進みながら、自然が作り出した太古の風景を堪能することができます。
誰でも満足の行く内容であることは間違いありません。
さて...一枚目の写真、看板の奥にもう一つ看板がありますね。
ちょっとピンぼけしてしまっていますが「八重山鍾乳洞」とあります。「この先200m」との文字も。
指示に従い進むと立派なゲートがあります。
ゲートを進んだすぐの場所にある巨大なガジュマルの樹も目を惹きます。
ここが「噂の」八重山鍾乳洞動植物園(八重山自然村という名前もあるようです)。どんな噂かというと、検索すればたくさんの「ネガティブ」な口コミが出てきます。さらには先の「石垣島鍾乳洞」の公式サイトには、明らかにこの場所のことを記した【間違えないようにご注意ください 近くに同様な鍾乳洞があります。】との表記が。
ここまでネガティブな表記があると、逆に興味を持ってしまうのが珍スポット好きの性。今回の旅の一番の目的地になってしまいました。しかしGooglemapで調べると「閉鎖」の文字が。営業しているのか気にしながら、矢印に沿って先に進み、チケット販売所に行くと...
営業していました。入園券の自動券売機も動いています。大人2000円を支払い入館。
しかし館内には人っ子一人いません。客だけでなくスタッフもいません。
自分でチケットをもぎって箱に入れるシステムでした。
まずは、サンゴや化石、宝石などが多数展示されている博物館を見物。空調が入っていないので蒸し暑い。
博物館を出るとその先に小道があり、「子宝の神鍾乳洞」「古代人館鍾乳洞」があります。
(洞窟入口を360度撮影)
奥まで進めそうですが20mくらいで行き止まり。
更に先に進もうと見渡しても道がよくわからない状況。よく見ると博物館沿いに小道を発見。
昼間でも薄暗い道を進んで行きます。
動物小屋発見「どうぞお入りください」とのこと。
入れません。
油断すると遭難しそうな道を進みます。
食べると危険なリュウキュウガキ。
別の動物小屋が見えてきました。
入れません。
コイどころか池も無い。
橋を渡ったらその先が行き止まり。
「せせらぎ鍾乳洞」に到着。
階段の下、踊り場風の場所は既に池です。奥にある立入禁止のロープに気を取られていて、危うく落ちるところでした。
そんな感じの「微妙な」洞窟が散策路に点在。動物もいないし、確かにこれで2000円では、ネガティブな口コミになるのは当然と言えます。恐らく知らずに来た人はこの時点で「騙された」「ボッタクリ!」などとの感想を持ち、帰ってしまうことでしょう。
でも、ちょっと待った。入口でもらった地図にはもう一つ「龍神鍾乳洞祈願所」が書かれています。チケット売り場や散策路の場所から約250mほど離れた場所。ここまでの内容に幻滅した方は多分行かない距離。
行ってみると、これまでの微妙な鍾乳洞入口とは全く異なる雰囲気。看板には「龍神鍾乳洞教会」とあります(祈願所と教会、どっちが正しいの?)。
入ってみて驚きました。これまでの鍾乳洞よりはるかに広い空間がそこにありました。
一部暗いところもありますが、殆どの場所にはちゃんと照明もあり、足元が不安になることもありません。
(天井から光が差し込む場所を360度撮影)
一部通路が行き止まりだったりするのですが、全長ではもしかしたら石垣島鍾乳洞よりも長いかもしれません。また、じっくり見るために一度通った道を戻ることも可能です(誰もいませんし)。
実は、入場券には「洞窟だけ」のチケットがありました(大人1000円)。通常チケット2000円だと高すぎかもしれませんが、この洞窟だけで1000円なら充分な価値があると思います。
ちなみに、石垣島鍾乳洞と八重山鍾乳洞の位置関係(GoogleMapの衛星写真に加筆)。
すごくややこしい。それに、双方の鍾乳洞、明らかに中で繋がってますね。
かつては八重山鍾乳洞もちゃんとした観光名所だったようで、2011年当時の模様がデイリーポータルZに掲載されています。この当時は動物たちもたくさんいたんですね。
実はネット上でここ2〜3年に掲載されたネガティブな口コミの中に多くあったのが「動物たちがかわいそう」というもの。多角的展開の一つとして子供へのアピールとして「動物園」を設置したが、それが逆に経営の足を引っ張ってしまった(動物をちゃんと管理するには莫大な維持費がかかる)のではないかと予想できます。昨年末に行った人の記事をみるとその時はまだ若干の動物もいた模様。しかし、恐らく行政の手が入り動物は一切いなくなったようです。
個人的には、チケット売り場をもっとカジュマルの樹近くに移動させて、「龍神鍾乳洞」をメインに展開すれば今からでも復活できそうな気がするのですが。
新しく建てられたらしい看板。どうやら、さらに多角的展開を進めていくようです...大丈夫かなぁ。
珍スポット好きは、今のうちに行っておくことを是非オススメします。
そうそう結局、八重山鍾乳洞動植物園のゲートをくぐってから、ゲートを出るまで、誰一人出会いませんでした。新型コロナウィルスの危険性が全くない場所でした(でもハブがいるので要注意w)。
もう一つネガティブ口コミで多かったのは「園長らしきスタッフの態度」でしたが、そもそもスタッフにも出会ってないので、こちらは確認するすべもなく。
鍾乳洞以外の訪問地は別記事を参照ください。